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コラム
  • 耐震・制振
2023.05.30

【一級建築士・杉浦に聞く!】 耐震等級の「許容応力度計算」って何ですか?

岡崎市で高気密高断熱の注文住宅を手がけるユートピア建設です。

今回は耐震性能が大きなテーマの一つになっています。
「許容応力度計算」という少し聞き慣れない言葉が出てきましたね。

そこで、「許容応力度計算」とはいったい何なのか、
一級建築士の杉浦に聞いてみました。


許容応力度計算の耐震等級がオススメな理由って何?と聞いてみました


そもそも、同じ耐震等級でも計算方法に違いがあるのですか?

耐震等級には2種類の計算方法があります。一つが「許容応力度計算」、もう一つが「壁量計算」です。
どちらも構造の強度の計算、簡単に言うと、より厳密に計算する方法が許容応力度計算で、簡易的な計算方法が壁量計算です。
一般的な木造住宅の場合、法律上はどちらの計算方法を使用しても問題ありませんが、許容応力度計算の方が、より信頼性の高い計算方法と言えます。

壁量計算とは、建築基準法に沿った最低基準の計算方法で、地震や台風に対して有効な耐力壁や壁の量、配置などを確かめる計算です。行っている内容としては、間取りの横軸、縦軸で耐力壁が十分かどうかをチェックするだけ。あくまで壁の量を検討するのみで、基礎、柱、梁、床、屋根、バランス等は考慮されていません。
壁量計算では、耐震等級1までしか取得できません

それに対して、「許容応力度計算」とはどのような方法ですか?

許容応力度計算とは、壁量計算よりも厳密に計算する方法で、荷重や地震に対して柱や梁などが十分に耐えられるかどうかを細部まで計算する方法です。
行っている内容は、
・鉛直荷重(重さに耐えられるか)
・風荷重(風に耐えられるか)
・地震荷重(地震に耐えられるか)
・層間変形(構造を支える柱がどれだけ変形するか)
・偏芯率(柱の配置のバランス)
・剛性率(各階のバランスによりねじれに耐えられるか)
・解析(各部材、接合部に加わる力は大丈夫か)
といった内容について計算を実施しています。
許容応力度計算をしている建物の例としては、学校や体育館、警察署など避難所となる場所等、絶対に倒壊してはならない建物に実施されています。
許容応力度計算で耐震等級3の基準を満たすには高い設計力と複雑な計算が必要ですが、それを満たした建物の信頼性は非常に高いものとなります。

ユートピア建設は「許容応力度計算」なのですね?

ユートピア建設では、全棟許容応力度計算を標準で実施し、耐震等級3の住まいをお届けしています。
ご説明したように、許容応力度計算と壁量計算では計算の精度に大きな差があります。なぜ許容応力度計算が全ての建造物で実施されないかというと、
・建築基準法で許容応力度計算が義務化されていない
・使用する部材が数値化できない
・許容応力度計算をするスキルを持った人材が不足している
・手間やコストがかかる
といった理由が挙げられます。
その結果、許容応力度計算を実施する住宅会社はとても少なく、昨年は94%の木造住宅が許容応力度計算を実施せずに建てられています。

ユートピア建設では、お客様の健康を第一に考えた家づくりを行っています。
災害時もお客様の大切な生命を守ること、災害後も変わらずに住み続けられることが重要です。そのため、当社では、全棟許容応力度計算を標準で実施しています。

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