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コラム
  • 耐震・制振
2023.05.18

【一級建築士・杉浦に聞く!】 平屋は地震が起きても安心ですか?

岡崎市で高気密高断熱の注文住宅を手がけるユートピア建設です。

前回こちらのコーナーでご案内した、岡崎市で開催する完成見学会。この見学会は「メイクから犬の散歩まで!朝の動線を極めた平屋」というテーマでご案内しますが、実は最近、こちらの住まいのような「平屋」を希望される方が増えています。
ライフスタイルなどの理由もあると思いますが、平屋人気の見逃せないポイントの一つが「平屋は地震に強い」と言われていること。
実際のところはどうなのか、一級建築士の杉浦に聞いてみました。


平屋は地震が起きても安心?平屋の耐震性能について聞きました


平屋はなぜ地震に強いのですか?

平屋が地震に強いと言われている理由は、大きく2つあげられます。
1つ目は、高さがないことです。
一般的に、建物は高さがあればあるほど震動の影響を大きく受け、地震が発生した際の揺れも大きくなります。その反面、平屋は高さがないため地震の際も揺れが小さく、建物への負担も小さくて済みます。
建物への影響が小さく済むので、結果的に倒壊するリスクも小さくなります。

2つ目は、構造がシンプルであることです。
2階建てや3階建ての住宅と比べると、平屋はシンプルな構造をしています。平屋は主に正方形や長方形といった形で建てられることが多く、構造がシンプルなので天井や壁、床などが家全体を支えてくれます。
そのため、地震が発生した際も震動の力が分散され、倒壊のリスクが軽減されます。

耐震性能の高い平屋を建てるポイントはありますか?

まず重要なのは、地盤の強度です。
地震に強い家を建てようとした場合、ついつい建物の構造だけを見てしまいがちですが、地震の際も壊れにくい家を建てるには、家を建てる地盤の強さも重要になります。
地盤の強度は場所によって異なり、弱い地盤は揺れが伝わりやすいので、倒壊リスクが大きくなります。土地の地盤は家の耐震性を大きく左右するため、地盤の強度を確認することは、地震に強い家を建てる上でまずは押さえておくべきポイントになります。
万が一、調査の段階で地盤が弱いと判断された場合でも、地盤強化の改良工事を行えばその土地に住宅を建てることができます。

次に建物のバランスです。
平屋は地震に強いとは言っても、建物自体のバランスが悪いと地震で倒壊してしまう可能性があります。特に、柱や壁が少ない解放感のある広い部屋のある平屋は、大きな地震の際には壊れてしまうケースがあります。
そのため、耐力壁の配置や間取りへの配慮も行い、負荷が一点に集中しないようにすることが大切です。

耐震性能への取り組みを教えてください

ユートピア建設では、耐震性能をとても重視しています。
愛知県の調査では、南海トラフ巨大地震が発生した場合、岡崎市のほとんどが震度5以上になると予測されています。
そのためユートピア建設では、お客様の安全・健康を第一に考え、許容応力度計算での耐震等級3の水準で、耐震性能の高い家づくりを行っています。

具体的には、モノコック工法、制振ダンパー、ナットレス金物工法、高いせん断性能を誇るノボパンを採用し、全棟構造計算まで行っています。
また、事前の地盤調査と地盤改良工事で、家を建てる地盤の強度も確認しています。
お客様ご自身にも、U-Smartの「住まいの体験館」で地震・制振(起震機)体験をしたり、制振ダンパー性能を「起震機」で体感していただけるようにしています。
ぜひみなさんにも、お気軽にご来場いただきたいと思います。

【動画で解説!】
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