- 高断熱・高気密
2022.03.14
教えて!杉浦さん! HEAT20ってなに??
愛知県岡崎市の注文住宅専門工務店、ユートピア建設の杉浦です。
この記事では、近年新しい断熱性に関する評価基準として注目を集めている「HEAT20」についてご紹介します。
実は「HEAT20」は基準ではなく、「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」という団体の略称です。その団体が3つのグレード「G1」「G2」「G3」で断熱性を評価する基準を設定しています。基準が制定された背景や、性能基準のレベルについて、ご紹介します。
英語では「Investigation committee of Hyper Enhanced insulation and Advanced Technique for 2020 houses」と表記されます。
団体は、室内温熱環境のあるべき姿や住宅の省エネルギー基準とは少し異なる観点から「G1~G3」という独自の断熱基準「外皮性能グレード」を提案しています。
現在「G1」「G2」「G3」の3つがあり、グレードは数字が大きいほど高くなります。
断熱により、住宅の内外から熱の移動を様々な断熱材を使って防ぎ、省エネや快適性を高める効果が期待可能です。
基本的には、真冬に室内温度が以下の温度より寒くならないという基準でそれぞれのグレードを設定しています。
・G1: 10℃を下回らない性能
・G2: 13℃を下回らない性能
・G3: 15℃を下回らない性能
このグレードは、これまでの日本の住宅事情にとってはかなり厳しい数値で、既存の日本の家でグレードをクリアする家は、1割にも満たないといわれています。
もう少し詳しく知りたいという方に向けてご説明をすると、基準は全国を1~8の地域に分け、それぞれ外皮平均熱還流率(UA値w/㎡K)の基準値を設定している形になります。
外皮計算という計算式を施して、出てきた結果が0.87を切っていれば問題ないとされています(愛知県を含む比較的温暖な5地域~7地域の場合)。
(一般社団法人建築環境・省エネルギー機構HPより引用)
しかし、断熱性能が高いと暖房のない部屋、例えば廊下やトイレなども暖かくなるため、暖房の効いた部屋と大差のない温度を感じることができます。また、室温が同じでも、体感温度が上がるといった効果もあるのです。そのため、どの部屋に居てもストレスなく快適に過ごすことができます。
また、断熱性能の高い住宅は暖かさが外に逃げにくく、室内温度の低下を防ぎます。寒い冬の朝は寒さが堪えますが、断熱性能が高いと起きる時も快適です。
一方、断熱性の高い住宅は表面温度を高い状態に保つことができるため、結露やカビ、ダニの防止が可能です。
さらに断熱を高めることにより健康改善効果もあります。例えば、ぜんそくや喉の痛み、アトピー性皮膚炎などが改善したケースもあるのです。
例えば、設定温度20℃で試算したケース(電気料金、28円/kwh)では、年間3.5万円分の暖房費を削減できます。また、住宅新築の際に断熱性能を高くすると、あとからリフォームして断熱性能を上げるより、トータルコストが割安です。
コストだけでなく生活そのものの満足度が高くなるので、暮らしのレベルが上がります。
この記事では、近年新しい断熱性に関する評価基準として注目を集めている「HEAT20」についてご紹介します。
実は「HEAT20」は基準ではなく、「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」という団体の略称です。その団体が3つのグレード「G1」「G2」「G3」で断熱性を評価する基準を設定しています。基準が制定された背景や、性能基準のレベルについて、ご紹介します。
「HEAT20」
HEAT20ってなに?
「HEAT20」とは、地球温暖化とエネルギー、そして居住者の健康と快適な住まいを考え、2009年に研究者、住宅・建材生産者団体の有志によって発足した団体「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略称(呼称)です。英語では「Investigation committee of Hyper Enhanced insulation and Advanced Technique for 2020 houses」と表記されます。
団体は、室内温熱環境のあるべき姿や住宅の省エネルギー基準とは少し異なる観点から「G1~G3」という独自の断熱基準「外皮性能グレード」を提案しています。
HEAT20の基準は?
団体では、断熱性能に3つのグレードを設定しています。現在「G1」「G2」「G3」の3つがあり、グレードは数字が大きいほど高くなります。
断熱により、住宅の内外から熱の移動を様々な断熱材を使って防ぎ、省エネや快適性を高める効果が期待可能です。
基本的には、真冬に室内温度が以下の温度より寒くならないという基準でそれぞれのグレードを設定しています。
・G1: 10℃を下回らない性能
・G2: 13℃を下回らない性能
・G3: 15℃を下回らない性能
このグレードは、これまでの日本の住宅事情にとってはかなり厳しい数値で、既存の日本の家でグレードをクリアする家は、1割にも満たないといわれています。
もう少し詳しく知りたいという方に向けてご説明をすると、基準は全国を1~8の地域に分け、それぞれ外皮平均熱還流率(UA値w/㎡K)の基準値を設定している形になります。
外皮計算という計算式を施して、出てきた結果が0.87を切っていれば問題ないとされています(愛知県を含む比較的温暖な5地域~7地域の場合)。
(一般社団法人建築環境・省エネルギー機構HPより引用)
HEAT20基準の家に住む3つのメリット
HEAT20基準の家に住むメリットは、大きく3つあります。①快適な暮らし
断熱性能が低いと外気に接している壁・床・窓等の表面温度が低くなり、寒く感じられます。しかし、断熱性能が高いと暖房のない部屋、例えば廊下やトイレなども暖かくなるため、暖房の効いた部屋と大差のない温度を感じることができます。また、室温が同じでも、体感温度が上がるといった効果もあるのです。そのため、どの部屋に居てもストレスなく快適に過ごすことができます。
また、断熱性能の高い住宅は暖かさが外に逃げにくく、室内温度の低下を防ぎます。寒い冬の朝は寒さが堪えますが、断熱性能が高いと起きる時も快適です。
②健康な暮らし
断熱性の低い住宅は、暖房をしていない部屋の表面温度が下がり、結露やカビが発生します。一方、断熱性の高い住宅は表面温度を高い状態に保つことができるため、結露やカビ、ダニの防止が可能です。
さらに断熱を高めることにより健康改善効果もあります。例えば、ぜんそくや喉の痛み、アトピー性皮膚炎などが改善したケースもあるのです。
③経済的な暮らし
断熱性能が高い住宅は省エネ効果があり、光熱費を大幅に節約できます。特に光熱費が高い夏場や冬場の節約効果は絶大です。例えば、設定温度20℃で試算したケース(電気料金、28円/kwh)では、年間3.5万円分の暖房費を削減できます。また、住宅新築の際に断熱性能を高くすると、あとからリフォームして断熱性能を上げるより、トータルコストが割安です。
コストだけでなく生活そのものの満足度が高くなるので、暮らしのレベルが上がります。