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コラム
  • 高断熱・高気密
2023.06.29

【一級建築士・杉浦に聞く!】 住宅の気密性能って何ですか?

岡崎市で高気密高断熱の注文住宅を手がけるユートピア建設です。

前回、住まいのランニングコストについてお話しましたが、その中で「高気密・高断熱の住宅」というポイントに触れさせていただきました。
今回は、この「高気密・高断熱」とはどういうことなのか、当社の一級建築士・杉浦に説明してもらいました。


高気密・高断熱住宅がオススメな理由とは?

住宅の「気密性能」とは?

高気密高断熱住宅とは、すき間を減らして断熱性能を高め、外気温の影響を最小限に抑えた住宅のことです。夏は涼しさ、冬は暖かさをキープできるので1年中快適に過ごせるという特徴があります。
さらに、冷暖房の効率が増すことにより家計や環境に優しいなどのメリットがあります。
気密性の高い家は室内と室外の空気が分断され、室内の空気が外に漏れにくく、室外の空気が室内に入り込みにくくなります。
そのため、室内の温度コントロールが容易になり、季節に関わらず快適に過ごすことができます。

気密性能を数値化したのが「C値」

住宅の気密性能については、C値という値を用いて表します。
C値とは、住宅における相当隙間面積のことです。建物全体にある隙間面積(㎠)を延床面積(㎡)で割った数値で、建物の気密性能の指標として用いられています。

C値の測定は、実際に建てられた建物内で、専門の気密測定機を使って行います。数値が小さいほど優れた気密性をもつ建物といえます。
当社のホームページの施工事例では、それぞれのお家のC値を掲載しています。

以前は住宅の性能を示す指標として、次世代省エネルギー基準で地域ごとにC値の基準値が定められていました。
1999年時点で基準とされていたC値は、北海道と東北の一部地域で2.0、その他の地域では5.0とされており、この値よりもC値が小さければ高気密の家であると言えたのです。
しかし、2009年の改正省エネ法により気密性についてのC値の項目が削除されたため、現在は基準値が設定されていません。
ちなみに海外でのC値の基準に目を向けてみると、カナダでは0.9、スウェーデンでは0.6~0.7以下とされており、両国ともかつて日本で定められていた基準よりも厳しい値となっていることが見て取れます。

高気密である重要性

では、高気密であることでどのようなプラスの効果があるのでしょうか。

①省エネルギーにつながる

高気密の住宅は省エネ性にも優れています。なぜなら、高気密にすることによって室内外の空気を分断することができ、冷暖房の効きが良くなるからです。
省エネルギーで季節を問わず快適に過ごすことができるだけなく、光熱費を抑えることにもつながります。

②換気を効率よくする

高気密の家は空気の入れ替えができず息苦しいのではないかという疑問を抱く人もいるのではないでしょうか。
しかし、高気密の家では窓やドアの開閉の他に、換気扇などによって機械的に24時間換気を行うことが義務化されているため、息苦しさを感じることはないでしょう。
窓を用いた換気の場合は、暑い季節や寒い季節、雨が続く季節などは常に窓を開放することができないため、室内の空気を入れ替えにくくなることがあります。その点、高気密住宅に導入される換気システムならば、室内を適温に保ちながらも、効率的・効果的に換気することが可能です。

③湿度のコントロールに役立つ

高気密な住宅では外部からの湿気の侵入も防ぐことができます。
もし住宅の気密性が低ければ、外部から室内へ湿気が侵入して室内の湿度が高まります。特に梅雨時期は室内の湿度が高くなり、カビやダニが繁殖しやすくなるため健康に害を及ぼす可能性もあるでしょう。
人が快適に過ごすためには、年間を通して室内の湿度を40~60%程度に抑える必要があると言われています。高気密の住宅ならば外部からの湿気の侵入が少なくなるため、湿度のコントロールをより容易に行うことができます。

④室内空気の安全性

安全な空気を確保するためには、絶えず一定量の換気をする必要があると言われています。燃焼系の暖房器具を使用する冬場は、特に換気に注意を払わなければなりません。
高気密の家では換気設備によって24時間換気を行うことが義務化されています。そのため特に意識をしなくとも常に空気が入れ替わり、綺麗な空気を保つことが可能です。

このように、快適に過ごせる住まいにするために「気密性」はとても重要です。
現在、国ではC値に関する基準を定めてはいませんが、ユートピア建設では高い基準での施工を行っています。
実際に全棟で気密測定(※建築途中)を実施し、2022年度お引き渡し物件の平均C値は0.13。超高気密性能で安全、快適、省エネな暮らしをサポートしています。
国内最高水準の気密性能を肌で感じてみたい方は、ぜひ弊社モデルハウスや完成見学会にお越しください。

【動画で解説!】
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