- 高断熱・高気密
2022.03.28
教えて!杉浦さん!気密性能について
愛知県岡崎市の注文住宅専門工務店、ユートピア建設の杉浦です。
この記事では、住宅性能の一つの重点指標である気密性能について、単位として用いられる「C値」の説明や気密性能が重要である理由を分かりやすくご紹介していきます。
気密性の違いによって住宅にどのような影響があるのかについてご説明します。
高気密の家とは気密性の高い家のことを言います。
住宅の「気密性」とは、住宅の隙間をなくして室内の空気をどれだけ住宅内に閉じ込めることができるか、という性能のことです。
気密性の高い家は室内と室外の空気が分断され、室内の空気が外に漏れにくく、室外の空気が室内に入り込みにくくなります。
そのため、室内の温度コントロールが容易になり、季節に関わらず快適に過ごすことができるでしょう。
一方、気密性の低い家とは、隙間が多く室内外の空気の出入りが多い家であると言い換えることができます。
日本の古い木造家屋は気密性が低く作られているため、窓を閉め切っていてもどこかから隙間風が吹いてくることもありました。
また、気密性が低いため花粉や砂ぼこりが侵入しやすかったり、室内に害虫が侵入しやすい、遮音性が低い等の問題がありました。
現代の比較的新しい住宅では断熱処理が施されているため、ある程度の気密性は確保されているケースが多いでしょう。
しかし、断熱処理をしているにも関わらず気密性が低い場合は、天井裏や壁などに内部結露が発生する恐れがあります。
内部結露が発生すると木材が腐食して建物の強度が落ちたり、シロアリなどの害虫の温床となってしまう可能性もあります。
また、気密性が低いと室内外の空気を完全に分断できないため、エアコンの効きがあまり良くありません。
そのため冷暖房にかかる光熱費がかさみ、経済的な負担も大きくなってしまうでしょう。
C値は、家全体の隙間の合計面積を建物の延床面積で割って算出されます。
つまり、C値が低ければ低いほど家の隙間の量が少なく、気密性の高い家であるということができるのです。
また、C値の単位は、平方センチメートル/平方メートルで表されます。
たとえば、建物の延床面積が100平方メートルである時に、C値が2.0平方センチメートル/平方メートルであった場合は、200平方センチメートルが家全体の隙間の総量であるということがわかります。
以前は住宅の性能を示す指標として、次世代省エネルギー基準で地域ごとにC値の基準値が定められていました。
1999年時点で基準とされていたC値は、北海道と東北の一部地域で2.0、その他の地域では5.0とされており、この値よりもC値が小さければ高気密の家であると言えたのです。
しかし、2009年の改正省エネ法により気密性についてのC値の項目が削除されたため、現在は基準値が設定されていません。
ちなみに海外でのC値の基準に目を向けてみると、カナダでは0.9、スウェーデンでは0.6~0.7以下とされており、両国ともかつて日本で定められていた基準よりも厳しい値となっていることが見て取れます。
なぜなら、高気密にすることによって室内外の空気を分断することができ、冷暖房の効きが良くなるからです。
省エネルギーで季節を問わず快適に過ごすことができるだけなく、光熱費を抑えることにもつながります。
しかし、高気密の家では窓やドアの開閉の他に、換気扇などによって機械的に24時間換気を行うことが義務化されていため、息苦しさを感じることはないでしょう。
昔の日本家屋のように住宅の隙間が多く気密性が低ければ自然に換気がなされますが、隙間が多いと室内の温度が外気の影響を受けやすくなるため、室内の快適性が低くなってしまうでしょう。
また、窓を用いた換気は、暑い季節や寒い季節、雨が続く季節などは常に窓を開放することができないため、室内の空気を入れ替えにくくなることがあります。
仮に機械による換気設備があったとしても、気密性の低い家では隙間から空気が漏れてしまい、本来の換気性能を発揮できない可能性もあります。
その点、高気密住宅に導入される換気システムならば、室内を適温に保ちながらも、効率的・効果的に換気することが可能です。
もし住宅の気密性が低ければ、外部から室内へ湿気が侵入して室内の湿度が高まります。
特に梅雨時期は室内の湿度が高くなり、カビやダニが繁殖しやすくなるため健康に害を及ぼす可能性もあるでしょう。
また、湿度の高い状態で温度差が生じれば、温度の低い場所では湿気を含んだ空気が冷やされ結露が発生してしまうこともあります。
湿度を適切に保つことができなければ、建物の劣化が進行して住宅の寿命を縮めてしまうこともあるのです。
人が快適に過ごすためには、年間を通して室内の湿度を40~60%程度に抑える必要があると言われています。
高気密の住宅ならば外部からの湿気の侵入が少なくなるため、湿度のコントロールをより容易に行うことができます。
健康被害や建物の劣化を防ぐことにもつながるでしょう。
燃焼系の暖房器具を使用する冬場は、特に換気に注意を払わなければなりません。
高気密の家では換気設備によって24時間換気を行うことが義務化されています。
そのため特に意識をしなくとも常に空気が入れ替わり、綺麗な空気を保つことが可能です。
高気密住宅は適度な換気によって室内空気の安全性を保つことができる住宅だとも言えるでしょう。
現在、国ではC値に関する基準を定めてはいませんが、ユートピア建設では高い基準での施工を行っています。
実際に全棟で気密測定を行い、国内最高峰のC値0.15の気密性能で、安全、快適、省エネな暮らしをサポートしています。
国内最高水準の気密性能を肌で感じてみたい方は、ぜひ弊社モデルハウスや完成見学会にお越しください。
この記事では、住宅性能の一つの重点指標である気密性能について、単位として用いられる「C値」の説明や気密性能が重要である理由を分かりやすくご紹介していきます。
気密性能について
住宅の気密性能について
近年気密性の高い家が注目されていますが、そもそも住宅の気密性とは何を指すのでしょうか。気密性の違いによって住宅にどのような影響があるのかについてご説明します。
高気密の家とは気密性の高い家のことを言います。
住宅の「気密性」とは、住宅の隙間をなくして室内の空気をどれだけ住宅内に閉じ込めることができるか、という性能のことです。
気密性の高い家は室内と室外の空気が分断され、室内の空気が外に漏れにくく、室外の空気が室内に入り込みにくくなります。
そのため、室内の温度コントロールが容易になり、季節に関わらず快適に過ごすことができるでしょう。
一方、気密性の低い家とは、隙間が多く室内外の空気の出入りが多い家であると言い換えることができます。
日本の古い木造家屋は気密性が低く作られているため、窓を閉め切っていてもどこかから隙間風が吹いてくることもありました。
また、気密性が低いため花粉や砂ぼこりが侵入しやすかったり、室内に害虫が侵入しやすい、遮音性が低い等の問題がありました。
現代の比較的新しい住宅では断熱処理が施されているため、ある程度の気密性は確保されているケースが多いでしょう。
しかし、断熱処理をしているにも関わらず気密性が低い場合は、天井裏や壁などに内部結露が発生する恐れがあります。
内部結露が発生すると木材が腐食して建物の強度が落ちたり、シロアリなどの害虫の温床となってしまう可能性もあります。
また、気密性が低いと室内外の空気を完全に分断できないため、エアコンの効きがあまり良くありません。
そのため冷暖房にかかる光熱費がかさみ、経済的な負担も大きくなってしまうでしょう。
気密性能を数値化したのが「C値」
「C値」とは「相当隙間面積」のことを指し、家にどの程度の隙間があるかを数値化したものです。C値は、家全体の隙間の合計面積を建物の延床面積で割って算出されます。
つまり、C値が低ければ低いほど家の隙間の量が少なく、気密性の高い家であるということができるのです。
また、C値の単位は、平方センチメートル/平方メートルで表されます。
たとえば、建物の延床面積が100平方メートルである時に、C値が2.0平方センチメートル/平方メートルであった場合は、200平方センチメートルが家全体の隙間の総量であるということがわかります。
以前は住宅の性能を示す指標として、次世代省エネルギー基準で地域ごとにC値の基準値が定められていました。
1999年時点で基準とされていたC値は、北海道と東北の一部地域で2.0、その他の地域では5.0とされており、この値よりもC値が小さければ高気密の家であると言えたのです。
しかし、2009年の改正省エネ法により気密性についてのC値の項目が削除されたため、現在は基準値が設定されていません。
ちなみに海外でのC値の基準に目を向けてみると、カナダでは0.9、スウェーデンでは0.6~0.7以下とされており、両国ともかつて日本で定められていた基準よりも厳しい値となっていることが見て取れます。
高気密である重要性
①省エネルギーにつながる
高気密の住宅は省エネ性にも優れています。なぜなら、高気密にすることによって室内外の空気を分断することができ、冷暖房の効きが良くなるからです。
省エネルギーで季節を問わず快適に過ごすことができるだけなく、光熱費を抑えることにもつながります。
②換気を効率よくする
高気密の家は空気の入れ替えができず息苦しいのではないかという疑問を抱く人もいるのではないでしょうか。しかし、高気密の家では窓やドアの開閉の他に、換気扇などによって機械的に24時間換気を行うことが義務化されていため、息苦しさを感じることはないでしょう。
昔の日本家屋のように住宅の隙間が多く気密性が低ければ自然に換気がなされますが、隙間が多いと室内の温度が外気の影響を受けやすくなるため、室内の快適性が低くなってしまうでしょう。
また、窓を用いた換気は、暑い季節や寒い季節、雨が続く季節などは常に窓を開放することができないため、室内の空気を入れ替えにくくなることがあります。
仮に機械による換気設備があったとしても、気密性の低い家では隙間から空気が漏れてしまい、本来の換気性能を発揮できない可能性もあります。
その点、高気密住宅に導入される換気システムならば、室内を適温に保ちながらも、効率的・効果的に換気することが可能です。
③湿度のコントロールに役立つ
高気密な住宅では外部からの湿気の侵入も防ぐことができます。もし住宅の気密性が低ければ、外部から室内へ湿気が侵入して室内の湿度が高まります。
特に梅雨時期は室内の湿度が高くなり、カビやダニが繁殖しやすくなるため健康に害を及ぼす可能性もあるでしょう。
また、湿度の高い状態で温度差が生じれば、温度の低い場所では湿気を含んだ空気が冷やされ結露が発生してしまうこともあります。
湿度を適切に保つことができなければ、建物の劣化が進行して住宅の寿命を縮めてしまうこともあるのです。
人が快適に過ごすためには、年間を通して室内の湿度を40~60%程度に抑える必要があると言われています。
高気密の住宅ならば外部からの湿気の侵入が少なくなるため、湿度のコントロールをより容易に行うことができます。
健康被害や建物の劣化を防ぐことにもつながるでしょう。
④室内空気の安全性
安全な空気を確保するためには絶えず一定量の換気をする必要があると言われています。燃焼系の暖房器具を使用する冬場は、特に換気に注意を払わなければなりません。
高気密の家では換気設備によって24時間換気を行うことが義務化されています。
そのため特に意識をしなくとも常に空気が入れ替わり、綺麗な空気を保つことが可能です。
高気密住宅は適度な換気によって室内空気の安全性を保つことができる住宅だとも言えるでしょう。
まとめ
これまで見てきたように、快適に過ごせる住まいにするために「気密性」はとても重要です。現在、国ではC値に関する基準を定めてはいませんが、ユートピア建設では高い基準での施工を行っています。
実際に全棟で気密測定を行い、国内最高峰のC値0.15の気密性能で、安全、快適、省エネな暮らしをサポートしています。
国内最高水準の気密性能を肌で感じてみたい方は、ぜひ弊社モデルハウスや完成見学会にお越しください。